嫌がらせを受けた時のミケランジェロの行動

%e3%83%8f%e3%83%ad%e3%82%a6%e3%82%a3%e3%83%b3昔々、ルネサンスの時代。

イタリアにミケランジェロという彫刻家がいました。

ミケランジェロは、王様から
「ダビデの像を創ってくれ。」
と依頼を受けました。

※ちなみに、ミケランジェロは西暦1500年ごろに生きていた人。ダビデというのは紀元前1000年ごろに生きていたイスラエルの王様です。

 

ミケランジェロは、依頼を受けて、高さ5メートルほどのダビデ像を完成させました。

完成したダビデ像は、力強く、美しい肉体美の像でした。

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ダビデ像を完成させたミケランジェロは、依頼主の王様に完成品を見せたところ、王様から、こんなイチャモンをつけられました。

「ミケランジェロ君、大変良い出来だが、ダビデの鼻が少々高すぎはしないかね。」

 

これを聞いたミケランジェロは、彫刻刀を持ち、ついでに、石膏のクズをこっそりと手の中に握りしめました。

そして、ハシゴに登り、ダビデ像の鼻の近くで彫刻刀を鳴らし、石膏のクズをパラパラと落としました。

つまり、ダビデ像の鼻を削るフリをしたのです。

 

「いかがでしょう王様。」
ミケランジェロが王様に聞くと。

王様は、
「うむ、これでよくなった。」
と言って、納得し満足しました。

実際は、ダビデ像の鼻の高さは1ミリも変わっていない。
にも関わらずです。

 

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つまり、王様は。

「ダビデ像の鼻が変わって、完成度が高まった」
という納得の仕方をしたのではなく。

「ルネサンスの時代の超有名な芸術家であるミケランジェロを、自分の指示で従えることができた」
ということに納得したのです。

王様は、
「自分の力の方が、巨匠ミケランジェロよりも上回っているんだ」
ということが確認できて、満足したのです。

 

ミケランジェロは、
「ダビデの鼻が少々高すぎはしないかね。」
と言われた時。

ダビデ像をもっと素晴らしいものにしたいがための、アドバイスとしての発言なのか。
人をマウンティングしたり、攻撃したくなる動物的欲求を満たしたいがための発言なのか。

この心理を見極め。
完成したダビデ像に修正を加えることなく、その場を収めることができたのです。

 

 

さて、ここから。
自分を攻撃してくるイヤな人に対する対処法を学ぶことができます。

前置きが長くなりましたが、今回は、
『自分を攻撃してくるイヤな人に対する対処法』をお伝えします。

 

自分を攻撃してくるイヤな人に対する対処法

自分を攻撃してくるイヤな人って、どういう人でしょうか。

 

例えば、会社の職場の場面。

・あいつ、この間、ミスしてたよ。あんな仕事もできないのか。
・あいつは、上司のご機嫌ばかりとって、いけすかない奴だ。
・こんな資料全然使えねえよ!明日の朝までにもう一回やってこいよ!
・ああ!ダメダメ!これはここに気を付けて見ておかなきゃ!常に注意しといて!

と言ってくる人。

 

人の悪口・陰口・マウンティング的な発言をすることって、脳にとって快感なんですよ。

そして、タチの悪いことに、言っている本人は悪気がないどころか、
「正論を言っている」・「あなたのためを思って言っている」
と思っています。

「落ち度があるのはそっちなんだから、こちらが何を言っても構わないんだ」
とも思っているでしょう。

 

こういう人から攻撃されたら、対処法は3つです。

①感情が抑えられない様を見てあげる。
②相手に言わせるだけ言わせてあげる。
③相手の言い分を聞いたふりをする。

 

相手が自分に対して嫌味な発言をしてきたら、
「なにをコイツは一生懸命に言っているんだ。自分の感情もコントロールできないで。相手に嫌味なことを言うことで脳を快感にさせている、その様を見てあげようかな。」
と思って、一歩引いた目線で、観察してあげると良いです。

 

それから。
相手に言わせるだけ言わせる。
そうして、他人の悪口を言う奴に仕立てあげれば、その人は周囲から見て性格の悪い奴に見させることができます。
言い過ぎたと思って後ろめたい気持ちにさせることもできます。

 

また、相手の言い分を聞いたふりをする、というのは。
冒頭にお伝えしたミケランジェロの物語のようなことです。

例えば、
「おいおい、仕事がちょっと遅いんじゃないかぁ。こうすれば、もっと早くできるだろ。」
と言われたら。

「さすがですね。はい、分かりました!そうします。」

と言って、聞き入れたフリをすれば、相手は納得し、満足します。
(それを聞き入れることで、自分が成長する場合は、聞き入れたフリではなく、本当に聞き入れた方が得策ですが。)

 

3パターン挙げましたが、このようにして、自分を攻撃してくるイヤな人に対処すると良いです。

相手から嫌がらせを受けたからといって、自分からも攻撃しては、人間としての品格を下げます。

 

人間というのは、人である前に動物です。

他人が自分に対して嫌なことを言ってくるのは、その人の人間的性格が腐っているのではなく、相手を攻撃すると快感になるという、動物的欲求におぼれているのです。

人は、人間的な理性と、動物的な欲求では、動物的な欲求の方が勝ってしまいます。

動物的な欲求を満たせば快楽が得られることと、人間としての理性的な行動をとることが拮抗した場合。
人間の脳は動物的な欲求を満たす方を選択するのです。

 

このような人間の仕組みを「理解」していれば、自分を攻撃してくる人に対して、反撃せずに済みます。
むしろ、優しい気持ちで受け入れてあげることができます。

かつて、ミケランジェロが相手の言い分を受け入れたフリをして、スマートに乗り切ったときのような振る舞いができます。

人間はなぜ他人を叩きたくなるの?

人間は他人を言葉で攻撃したくなる生き物です。

相手をののしったり、罵倒したり、批判したり、ダメ出ししたり、したくなる生き物です。

 

なぜこのような行為をするかと言うと、快感を得られるからなんですが。

ここで、「快感を感じる」行為は、人間の生存本能にもとづいてることを理解する必要があります。

 

人間というのは、自分を守ったり、子孫を残したりする系の欲求を満たそうとすると快感に感じるように作られています。

逆に、命の危険につながることは痛みを感じたり、気持ち悪いと感じるように作られています。

 

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古代の人間は、集団で連携して行動することにより、外敵から身を守ってきました。

人間という動物は、自分の身を守るために、自分と思考や行動が似ている人に対しては好意を持ちますが、そうでない人に対しては攻撃したくなる本能を持っています。

 

住んでいる国や、信じている宗教が違うからといって敵対心を持ったり。
同じ日本に住んでいても関東人と関西人で差別したがったり。
自分が住んでいる地域の人がしゃべっている言葉と違う方言の人を見つけたら、よそ者扱いしたり。
目立っている人を叩きたくなったり。

 

これらは、自分の身を守るための動物的本能から来ています。

人間が誰しも持っている本能で、どうしようもないものです。

 

ここで重要なのは、
「人間である以上は、人を攻撃したくなる気持ちを持つのは、しょうがない事だ」
というのを「理解」することが大事です。

その上で、動物的本能を人間的理性でコントロールすることが大事です。

 

動物的な欲求を満たそうと脳が反応しても、人間的理性を働かせて気をつければ、人を攻撃することはないのです。

「いま人を攻撃したくなっているな。でも実際に攻撃すると品格を下げてしまうから止めておこう」
となります。

 

多くの人は、このような脳の仕組みを知らないので、本能のおもむくままに攻撃してきます。

だから、せめて、脳の仕組みを知っている人だけでも、動物的本能を人間的理性でコントロールする振る舞いをすべきです。

すると、攻撃や争いをすることなく、その場を収めることができると思います。

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